2012年9月5日水曜日

近未来から日本語が消えていた


新トータルリコールを見た。



ストーリーや出来具合についての話ではありません。
トータルリコールの「コロニー」の世界観についてです。

単刀直入に、ブレードランナーを彷彿させる町が広がります。
荒廃し、雨が降り続き、日が昇らない。
しかし、高性能なデバイス、空を飛ぶ車、ロボットがいます。

この中で最も気になった点は、ブレードランナーで表現された町は、様々な国の折衷様式の建築と文字や言葉の混在です。

ブレードランナーでは、英語と日本語が目立ちました。
これが、1982年が描く未来の姿。

しかし、トータルリコールでは、日本語がありません。英語、中国語、韓国語です。
これが、2012年が描く未来の姿なのでしょう?

こんな事にならない様に頑張らねば!


TOTALRECALL
http://www.totalrecall.jp

Blade Runner
http://ja.wikipedia.org/wiki/ブレードランナー

2012年8月27日月曜日

デザイン盗用と経済成長(憶測)

アップル対サムスン裁判、アップルに有利な評決

サムソンによるアップルのデザインの盗用を方向付ける判決が出ました。
世界中のほとんどの人が予測していたとおりの結果ではないでしょうか?


国民性なのか、育った教育なのか、中国や韓国ではデザインをコピーする事に抵抗感が希薄であるように思えます。

ただ、私は中国人よりこの様な話を聞いた事があります。
 「中国人は偽物を偽物と胸を張って売る」
 「朝鮮人は偽物を隠して売る」
(この中国人は韓国人を朝鮮人と呼んでいる)
道徳的にはどちらもダメである。そしてこの話が正しいかどうか確認は出来ないが、今回のサムソンとアップルの話で、嘘だと分かっていながら、自分のものだと言い切るところは、この中国人の言い分も分かる様な気がする。

デザインの盗用は経済成長の初期におこる事?

さて、デザインの盗用に関して、国民性の違いとして、私が良く話す事があります。それは、ある中国人の製品デザインに関する発言です。

「既に売れるデザインがあるのに、何故わざわざ違うオリジナルのデザインの物を創らなければならないのか?理解に苦しむ」

これを聞いたときは、驚愕でした。「教育の違い」なのか「経験の違い」なのか?理解に苦しむのはこちらでした。

教育は子供の頃からの刷り込みであり、改善するのはかなり難しい。
しかし、経験の違いであれば、今回の判決を期に改善して行く事ができるかもしれない。


私が子供の頃、自動車の会社に勤めていた父と東京モーターショーへ行った記憶がかある。
その時に、車のドアの断面モデルを事細かく絵入りでノートに書き写しているおじさんを見て、何をしているか父に聞いたところ、「外国の技術を学んでいるんだ」と答えた。

デザインのコピーや技術の盗用は日本人も通ってきた道である。
私の父は「学んでいる」と答えたが、その当時の日本の製品を西洋人が見て、今我々が感じる中国人や韓国人への感覚と同じ感覚を味わっていたのではないだろうか。

歴史に詳しくはないが、国が成長して行くとき、特に高度に経済が成長するタイミングで、デザインという行為がないがしろにされる事自体、経済的には理解が出来る。


そして、経済が成長した後、デザインの時代が到来するのでしょう。



だとすれば、今、日本はデザインの時代にいるはず?



中国や、韓国が近い将来デザインに重きをおく様になったとき、日本はデザインという価値観で遙か高い次元にいなくてはなりません。

デザインで抜かれた姿を見たくはありませんから。



2012年5月18日金曜日

京橋の変遷

東京建物など7社は10月18日、中央区京橋3丁目で大型複合ビル「京橋3-1プロジェクト(仮称)」の建設を進めています。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/nfm/news/20101019/543878/

その工事の壁に、京橋の変遷が掲示されていました。

やはり、この橋の上に高速道路があってはいけないのでしょう。



















特に版権的な記載がありませんでしたので、転載しますが、問題があればメールまたはコメントをお願いします。


2012年4月1日日曜日

災害復興に対するデザイナーの姿勢

建築家やデザイナーの、復興に対する正しい姿勢。

建築家やデザイナーは顧客から依頼されて仕事をする。
その依頼をする顧客を一般的にクライアントと呼ぶ。

震災復興において、都市計画などに建築家やデザイナーが加わる事があるが、この時に間違えてはいけない事は、クライアントは誰かという事である。

政府や官庁そして、地方自治体などは、都市再開発にお金を出すからと言って、クライアントではない。
本当のクライアントは地元住民である。


特に建築家やデザイナーはこの様な災害を機とする仕事で、自分の作品を作ろうとなどしてはならない。
なぜなら、地元住民にとって作品は必要ないからです。




我々は、意図せずとも、災害資本主義的な動きや活動になりがちです。
歴史に残る素晴らしいものがそこに出来上がっても、もともと地元にいた人が不便になってしまっては本末転倒なのです。



建築家やデザイナーが自分の作品を残したいのであれば、今は中国がいいでしょう。
素晴らしいクライアントがたくさんいて、クライアントと戦いながら自分の作品を作れます。


2012年2月3日金曜日

iPhoneは、デザイン性を損なってはいけない

iPhoneを裸で持つかケースに入れるか?

私は、Appleのファンである。しかしiPhoneはケースに入れている。お財布携帯にするためのケースだ。



機能を追加するためなので、造形とは違う理由だ。しかし、デザイン性を損なうから裸で持ち歩こうなどとは一切思った事はない。

裸持ち派の意見は単純である。下記2つの理由はギズモードのまとめより引用
http://www.gizmodo.jp/2012/02/stop-ruining-your-phone-with-a-stupid-case.html

■理由1:デザイン性をそこなわないため
■理由2:2年で取り替えるのだから守っても意味がない


特に理由1に激しく反対である。
デザインとは量産するということで、既にあなたのものでは無い。
造形が美しいか美しくないかは、必ず個人差がある。

あなたのお抱えデザイナーがあなたの意見を取り入れながら、あなた専用に作った造形であれば、それは素晴らしいデザインでしょう。

ここでシーンを思考してください。
・飲み屋で隣に座った人が同じTシャツだったら?
・会議で初めてあった人が、同じメガネをかけていたら?
・隣に引っ越してきたおじさんが、自分と同じBMWで色もオプションも同じだったら?

この様なシーンで私は少なからず恥ずかしとか、残念な感情になる。

そう、
・電車で、隣の人がiPhone4を裸で持っていて、自分もiPhone4を裸で持っていたら?

どうでしょう・・・・・・・



昔、私の娘が、浜崎あゆみを神様のようにあがめていた。
彼女の持ち物や同じファッションを必死に真似しようとしていた。
これは、宗教的な行動と定義できる。

デザインもカリスマデザイナーや、お気に入りのメーカーのデザインは、とにかく「いい」となる精神構造は理解出来る。
私が、もし次期Phoneを裸で持つとしたら、その時の理由は、これしかないからだ。


さて、デザインとは何をする事なのか、iPhone4のデザインは歴史に残る成功である。
しかし、そろそろ量産という呪縛から逃れたらどうでしょうか?

2012年2月1日水曜日

押し売りデザインを試そう


イギリスの「スマートゴミ箱」という物です。

中に捨てたゴミと連動した情報を表示するという事ではなく、都市情報やニュースなどを表示しているとの事。つまり、デジタルサイネージゴミ箱と呼ぶ方が合っています。

このゴミ箱のデザインはどうかという話ではもちろんありません。


デザイナーの最大の欠点は、受け身である事です。
誰かに依頼されて初めてそのデザインを行います。クライアントが存在し、そこから新たな製品をデザインして欲しいと言う依頼で動くのです。

このゴミ箱をデザインしたデザイナーも「ゴミ箱に情報モニターを付けて欲しい」と言うスペックがクライアントからありデザインをしたのでしょう。

さて、デザイナーの役割とは何でしょうか?

公共空間に存在する様々な公共物が、情報化という時代の流れの中で複合化する事自体予測された事です。
テクノロジーを理解し、次の時代を予測し新たな物を提案して行く。デザイナーの役割は「守りのデザインから攻撃のデザイン」へ移行してるのです。




景気が悪く仕事がないのなら、勝手に企業や公共団体へ売り込みに行く「押し売りデザイン」を試してはいかがでしょう?

立ち上がってください。新しい時代のデザイナー。



追伸:
このゴミ箱が高尚な将来計画へ向けた第一歩であったらゴメンナサイ。

2012年1月12日木曜日

アルコールをデザインで区別すべき?

アサヒビールのノンアルコールビール「ドライ・ゼロ」に、キリンビールやサントリーが噛みついたようだ。


デザインが似ていて、ノンアルコールとアルコールを間違えて飲んでしまい、飲酒運転につながるとの理由。

いい大人がアフォな掛け合いを公的場で行っている。

さて、デザインの出番です。
こんなつまらない議論ですが、デザインや触覚などで一発で分かるノンアルコールとアルコールの区別を業界で標準化すべきでしょう。

急げ!



追記
賞味期限も同じですが、人は五感を持っています。アルコールかノンアルコールか、食べられるか腐ってしまったか、などは、自分で判断しろと言うのが本質でしょう。