2011年2月9日水曜日

デザインの正しい方針

FinePix X100が13万円の値段で販売されるそうです。
機能面でも光学式(EVF)と電子式(OVF)を切り替えるハイブリッドビューファインダーを世界ではじめて備え、F2レンズ、1230万画素・ASP-C サイズ CMOSセンサ、EXRプロセッサーの組み合わせで「一眼レフを凌駕する高画質」を実現。
スペック的には商品価値がある物だと思います。


さて、この「外観デザイン」
商品企画の段階で、デザインの方針が議論されているのだと思いますが、どの様な経緯でレトロを選択し、それにデザイン部門が従ったのでしょうか? 疑問です。

・レトロな外観デザインが商品として売れているから?
・高機能をレトロな外観デザインに包むことで話題性を狙う?

いろいろな理由はあるのでしょうが、プロダクトデザインの本質からは大きく外れていると、「私」は考えます。

当時の素材、当時の製造技術、当時の撮影技術、フイルムカメラであるなど、デザインを行う上で条件があまりにも違いすぎます。
無理やり外観デザインに押し込む行為をデザインとは呼びたくない物です。


富士フイルムはFinrPixと言うブランドでデジタルカメラをいち早く商品化しました。(確か世界初か日本初?)
次回は、スペックでの商品性を生かしたプロダクトデザインを是非お願いします。




さて、これはOLYMPUS-PEN(1962)です。昔、私の家にもあった。ヒット商品です。
世界初プログラムEEシャッター搭載するという機能面での革新性と、大きさや操作性など、デザイン面でも洗練させたプロダクトです。


オリンパスは、このPENシリーズを50年ぶりに復活させました。
そのデザインは往年のPENファンが十分「PEN」だと分かるプロダクトです。


このデザインは、外観デザインではなくプロダクトデザインです。
現代の技術に往年のPENが確立した商品としてのコンセプトをよく料理したと思います。


デザインとは、人好き好きです。
FinePix X100が好きか、OLYMPUS-PEN EP-1が好きかは、人の好き好きです。

しかし、正しいデザインはPENだと信じます。

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